アルザス・ロレーヌ地方

アルザス・ロレーヌ地方

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      歴史

      アルザス・ロレーヌ地方のワインの歴史は、古代ローマ時代に始まる。ローマ人がライン川流域にブドウ栽培を導入し、アルザスでは中世に修道院や自由都市を中心にワイン造りが発展した。この地域はフランスとドイツの狭間に位置し、領有権が度々移り変わったため、ワイン文化にも両国の影響が色濃く反映されている。とくにアルザスでは、品種名を前面に出すドイツ的な伝統が定着し、リースリングやゲヴュルツトラミネールなどの白ワインが高い評価を得てきた。一方、ロレーヌ地方でも中世には広くブドウが栽培されていたが、寒冷な気候やフィロキセラ禍、工業化の進展により衰退した。20世紀以降、アルザスはAOC制度の確立とともに品質を重視した生産へと転換し、フランス有数の白ワイン産地として地位を確立した。現在では、歴史的背景を土台に、個性と伝統を併せ持つワイン産地として知られている。

      気候、地理

      アルザス・ロレーヌ地方の気候と地理は、同じ地域名で語られながらも大きな違いを持つ。アルザスはヴォージュ山脈の東側、ライン川沿いに位置し、山脈が西からの雨雲を遮るため、フランスでも最も降水量の少ない乾燥した地域の一つである。大陸性気候の影響が強く、夏は温暖で日照に恵まれ、秋は長く安定するため、ブドウはゆっくりと成熟し、香り高く酸のしっかりした白ワインが生まれる。地形は南北に細長い丘陵地が中心で、標高や斜面の向きが多様なミクロクリマを形成する。土壌は花崗岩、石灰岩、粘土、片岩など非常に複雑で、畑ごとの個性が明確に表れる。一方ロレーヌはヴォージュ山脈の西側に広がり、より冷涼で湿潤な気候のため、現在のブドウ栽培は限定的である。こうした気候と地理の差が、両地域のワインの性格を大きく分けている。

      現在

      地域ごとの特色を明確にしながら発展している。アルザスではAOCアルザスを基盤に、特級畑を示すグラン・クリュや、貴腐・遅摘みのヴァンダンジュ・タルディヴ、セレクション・ド・グラン・ノーブルといった独自の区分が確立され、高品質な白ワイン産地として国際的評価を得ている。リースリングを中心に、ピノ・グリやゲヴュルツトラミネールなど、品種の個性を生かした辛口志向が近年強まっている。また、ビオディナミや有機栽培に取り組む生産者も増え、テロワール表現を重視する動きが顕著である。一方ロレーヌでは、伝統的なミュラー・トゥルガウなどに代わり、ピノ・ノワールを用いたスパークリングや、ミュスカなど小規模ながら復興の動きが見られる。とくにAOCモゼル・ロレーヌは地域アイデンティティの再構築を目指している。現在のアルザス・ロレーヌは、歴史と革新が交差する多様性ある産地として再評価されつつある。



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