世界で最も広く栽培されている赤ワイン用品種の一つで、「赤ワインの王」とも称されます。フランス・ボルドー地方原産で、17世紀にカベルネ・フランとソーヴィニヨン・ブランの自然交配によって誕生したことがDNA解析により判明しています。果皮が厚く、タンニンと色素が豊富なため、骨格のしっかりした長期熟成型のワインを生み出します。
香りはカシスやブラックチェリーなどの黒系果実を中心に、ピーマンやハーブ、杉、シダーウッドのニュアンスが現れます。冷涼な産地では酸とハーブ感が際立ち、温暖な地域では熟した果実味とアルコール感のある力強いスタイルになります。ボルドー左岸ではメルロとブレンドされ、均整の取れた複雑な味わいが追求されます。
また、オーク樽熟成との相性が非常に良く、バニラやスパイス、トースト香が加わることで深みが増します。ナパ・ヴァレーやチリ、オーストラリアなど新世界でも高品質なワインが造られ、国際的な評価を確立しています。肉料理との相性が抜群で、熟成によって変化する香味も魅力とする、世界を代表する品種です。